天体写真現像の練習 | Practice of Astrophoto Processing

EF400/2.8を恒星時追尾させ、月の動きを出した。 地球の影が良く判る。
月食も楽しい
昔に撮影した写真を現像し直して天体写真処理の感を取り戻そうとしています。 無理をすると昔の現像処理より悪くなっちゃうし、もっとS/Nの良い最新カメラが欲しくなってきた...けど、金さえあれば綺麗に撮影出来ちゃうのは当たり前なので、ダメな機材を工夫して撮影する醍醐味ってのを楽しみたい。

M42 Orion Nebula

EOS 60Da ISO:1600 F:4 Fv:480s×4 + 120s×4 + 15s×4 VIXEN ED115S + BORG ED SuperReducer DG/F4(f=460mm)
EOS 60Da ISO:1600 F:4 Fv:480s×4 + 120s×4 + 15s×4
VIXEN ED115S + BORG ED SuperReducer DG/F4(f=460mm)
EOS 60Da の撮影サンプル画像用に撮影したもので、サンプル画像と違って複数駒をコンポジットしています。 オリオン星雲は中央と周辺の輝度差が半端ないので、露光時間を480秒と120秒と15秒の3種類(ごく中央は15秒でも多過ぎる)を組み合わせてます。 色彩が上手く出せていませんが、ガンマカーブを極端に変えて無理しているためかも知れません。
ところで、オリオン星雲が位置する天の緯度は、日本だと(でも)静止衛星軌道付近なので、必ず静止衛星が横線として写ってしまいます。 そのため、複数駒を撮影して異常画像部位を排除する必要がありとても面倒。



EOS 60Da ISO:1600 F:4 Fv:480s×1 VIXEN ED115S + BORG ED SuperReducer DG/F4(f=460mm)
EOS 60Da ISO:1600 F:4 Tv:480s×1
VIXEN ED115S + BORG ED SuperReducer DG/F4(f=460mm)
こちらの写真は8分露光で1駒だけの写真です。 1駒だけだとM42の中央高輝度部分が白飛びしているし、不要ピクセル排除が出来ないので人工衛星が白い電線の様に写り込んでいる。

オリオン付近の天の緯度は「天の赤道(ゼロ度)に近いので沢山の静止衛星が並んでいで、必ず写り込んでしまう。 どういう事かというと、下の図の様に地球を取り囲むように人工衛星が「星の数」ほどあるり、静止衛星は地球の自転速度に合わせる為に軌道高度が高い。 なので、天の赤道付近に位置するオリオン座は天の赤道をリング状に取り囲んでいる静止衛星と被っちゃうのである。
 たま~に写っちゃう人工衛星とか飛行機の航跡ならご愛嬌だけど、いつも必ず写っちゃうオリオン付近の静止衛星は後処理の工夫で対処するしかない。
地球にはリングがある

M31 Andromeda Galaxy

EOS 60Da ISO:1600 F:4 Tv:480s×6 VIXEN ED115S + BORG ED SuperReducer DG/F4(f=460mm)
EOS 60Da ISO:1600 F:4 Tv:480s×6
VIXEN ED115S + BORG ED SuperReducer DG/F4(f=460mm)
誰でも知っている有名なアンドロメダ銀河。 肉眼でもぼんやりと見える秋の天体ですが、満月夜では見えなくなっちゃいます。 中央のバジルが明るいので淡い周辺を描出しようとすると1露出撮影ではDレンジが不足します。 それでも写しやすい対象なので、撮影のリハビリにはちょうど良さそうです。

M45 Pleiades

EOS 60Da ISO:1600 F:4 Tv:480s×5 VIXEN ED115S + BORG ED SuperReducer DG/F4(f=460mm)
EOS 60Da ISO:1600 F:4 Tv:480s×5
VIXEN ED115S + BORG ED SuperReducer DG/F4(f=460mm)
日本では昴(すばる)と呼ばれる星団で、肉眼でも6個の星が集まっているのが見えます。 車のスバルに乗っている方ならお馴染みですね。
この写真は EOS 60Da のサンプル画像用に撮影したものですが、サンプル画像は撮影1駒をDPPで現像しただけでした。 これは撮影5駒をステライメージで現像&コンポジットしたもので、ノイズなのか信号なのか微妙な領域を無理やり描出させているのでちょっとノイジーなのはご勘弁。m(_ _)m でも、ベールをまとった愛らしいプレアデス星団が良く判ると思います。

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