SONY FE 300mm F2.8 GM OSS の実戦レビュー:

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実戦投入した SONY FE 300mm F2.8 GM OSS
実戦投入した SONY FE 300mm F2.8 GM OSS
佐川によるとこの製品も焼津からくるのねぇ
配送経路
 SONY FE 300mm F2.8 GM OSS(SEL300F28GM) を必要とする人はもう居なくなった様で、注文した翌日に出荷されて直ぐに届きました。 SEL300F28GM は巷での光学性能に関する評判はとても良いし、スポニチの長〇保さんも ILCE-9M3 + SEL300F28GM を使っていた(彼のISO上限は1250だそうだ)ので安心している。 ちなみに、SEL300F28GM の原産国表示は「MADE IN JAPAN」だ。 気になるのは、固定焦点の望遠レンズを使うのは久しぶりだし、一眼レフ時代に使い慣れた 400mm F2.8 じゃない事だ。

 昔は FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS で取材していた(コレしか無かった)けど、ズームで全長が変化する操作性は最悪だった。 FE 400mm F2.8 GM OSS が発売されたので購入するか迷っていたけど、FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSS の発売により安めの超望遠ズームに切り換えていた。

アリーナの照明が暗い水銀灯から明るいLEDに換わっていた
LED照明に換わっていた💦
 今回の取材は照明が水銀灯で暗いアリーナなので、実戦投入する事で FE 300mm F2.8 GM OSS を購入して本当に良かったのかが判るハズだ。 ...と考えて現地に行ってみると、照明がLEDに換わっていて明るいではないか! リンク担当者に訊いてみると、『今年からLEDに変更しました。 他のリンクと比べて明るさはどうですか?』と感想を求められてしまった。 新しくなったLED照明は僕の感覚では他のリンクより2/3段ほど明るく仕上がっていると思う。

SONY FE 300mm F2.8 GM OSS の実戦レビュー

製品梱包箱(輸送箱は二回り大きい段ボールだった)
製品梱包箱
 到着した荷物は大きな段ボール箱の中に大量のクッション用紙を挟んで製品化粧箱が入っていた。 製品化粧箱は特別なカラー印刷ではなく普通の段ボール箱に製品名などが印刷されているだけなので、「化粧」はされてない事から単に梱包箱と言うべきなのだろう。 製品梱包箱の中にソフトケースに入れられた SEL300F28GM 本体がフードと共に収まっていて、発砲スチロールの様な梱包材は一切使われていないので環境に配慮した梱包設計だと言える。

SEL300F28GM と SEL200600G(両レンズともフードを装着)
SEL300F28GM と SEL200600G
 2024年の発売時から使い始めた SONY ILCE-9M3 は高感度画質がイマイチで本当に困っていた。 SEL200600G(FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSS)との組合せでは ISO:12800 がデフォルト感度になるので、更に暗いアリーナだと撮影不能に陥ってしまう。 今シーズンの取材では照明環境が悪そうな初めて行くアリーナがあるので、本当に仕方なく SEL300F28GM を購入したのである。
 「よんにっぱ」と違って小型で迫力に欠ける容姿だけど、広角な300mmなのでアイスダンスにはちょうど良いし、焦点距離が不足する場合は 1.4倍のテレコンを使って 420mm F4 として使える。 テレコンを使っても明るさは SEL200600G より1段は明るいので暗いアリーナでも充分に有効なハズだ。

基本仕様など

レンズ構成

レンズ構成(SONY WEB ページから)
レンズ構成
 17群21枚(リアフィルター含む)というズームレンズの様にレンズ枚数が多い製品だ。 光学レンズの基本構成は Canon EF300mm F2.8L IS II USM などに似ているのは光学設計者がキヤノンからの転職組だからかも知れない。 第1群は大きな凸単レンズだけど、第2郡との間隔を離しているので、第2第3群のレンズ径が小さめになっている。 これが重量を軽減する大きな要素だろうけど、コストの関係からか硝材比重が軽い蛍石を使っていないのは意外だった。 鏡筒の構造などにも工夫があるハズだけど、強度的に本当に大丈夫なのか不安もある。

メーカー公表 MTF 特性(SONY WEB ページから)
メーカー公表 MTF 特性
 また、メーカー公表のMTF特性が強烈で、画面隅でも低下は極僅かなので本当かどうか疑ってしまう。 それにしても、前世紀では高い生産技術・組み立て精度を要する 極薄レンズとか 妙な貼り合わせレンズ とかは「設計してはイケナイ事」だったけど、平気で組み込んでいるのは凄い事だと思う。 猿がコンピューターによる「自動設計」を駆使した匂いがするレンズ構成だけど、本当に設計通りに製造できるのか心配になってしまう。

レンズ重量

 レンズ自体の重量は1,470gで、グリップ付き ILCE-9M3 の重量は1,020g(電池2個込み)なので、合わせると2,490gとなる。 この軽い重量は凄いことで、AF一眼レフ時代の「さんにっぱ」単体より軽いということになる。 今年の1月まで所有していた SIGMA 120-300mm F2.8 DG OS HSM | Sports はレンズ重量が3,390gもあり手持ち撮影は2分30秒が限界だったけど、このレンズなら苦も無く手持ちで振り回せる。
 数年前にC社の120-300mmF2.8モックアップ(重量同等品)の感想を求められた時に、『ちょっと大きめだけど結構軽いねぇ』と伝えたけど、レンズ単体で2,500gはあったと記憶している...『値段にもよるけど売れるんじゃない?』と言っておいた。 いずれにしても年寄りにとって軽さは正義だと思う。

大きさ

カメラバッグに収納した状態
バッグに収納した状態
 これまで使っていた SEL200600G より全長が53mm短くなったけど、最大径が10mmほど太くなってしまった。 使用中のカメラバック「aosta Fontana II IS」リュックに詰め込む機材の配置などを工夫して、1.4xテレコンを含めて何とか収まった。 ちなみに、SEL200600G の時もフードを携行する事はなかったので、今回もフードなしスタイルである。 フードが必要な現場には更に大型のリュックに入れて持って行く必要がある。
 それにしてもバッグがパツパツなので、重量が少し増えるけどサイズ的に余裕がありそうな「aosta Sanctuary Ⅳ IS」リュックに買い換えた方が良さそうだ。 このシリーズのリュックを使い続ける理由は2つあり、精密機器を「コロコロカート」で移動させたくない事と、取材現場で座れる(IS=椅子)カメラバッグが欲しいからなのだ。

参考までにカメラバッグの中身は...
  • SONY ILCE-9(TAMRON A071付き)
  • SONY ILCE-9M3(VG-C5グリップ付き)
  • SONY SEL300F28GM
  • SONY SEL14TC
  • SONY SEL20F18G
  • SONY NP-FZ100電池(交換用3個)
  • ラップトップ パソコン
  • マウス
  • モバイル ルーター
  • カード リーダー(CFexpress Type A と SDXC UHS-II 対応)
  • カード ケース(CFexpress Type A 6枚 と SDXC UHS-II 6枚)
  • 外付けストロボ
  • PD100W充電アダプター
  • セロテープ
  • 小型ブロアとペン型ハケ
  • 各種USBケーブル
  • カビ防止剤
  • 取材関連書類
などをバッグに詰め込んでいる。 カメラバッグに入らないPC用大型モバイルバッテリー等は肩からぶら提げて持って行く(飛行機利用取材では宿へ事前宅配)ので、取材現場に着いた時には疲れ果てている。💦

三脚座

付属の三脚座
付属三脚座
 三脚座の回転が非常にスムースだ。 安めのレンズだとベアリンを採用してないので縦横の構図を変更する時以外に、選手を追いながら撮影する際の微妙に傾く角度を補正するために右腕に大きな負担(機材を持ち上げている感じ)がかかっていた。 一方、SEL300F28GM の三脚座は軽くスムースに回すことができ、カメラから手を放すとスルル~っと自然に回ってしまうほどだ。 このレンズには90度ごとのクリックが無いけど、撮影中に角度を微妙にズラしている時に意図せずクリックポジションに嵌ってしまうのが嫌だったので、90度ごとのクリックはあまり好きではなかった。 クリックをオン・オフ出来るなら有った方が良いけどね。

iShoot 製三脚座
iShoot 製三脚座
 軽いレンズとはいえ、何十人もの選手を手持ちで一日中撮影し続けるのは無理なので、一脚を使用する必要がある。 僕の一脚や三脚には Arca Swiss 規格プレートを用いる必要があるけど、残念ながら付属三脚座が Arca Swiss 規格に対応していない。 SEL100400GM に使っていた iShoot 製三脚座が手元に残っていたので、付属三脚座をコレと交換して一脚・三脚への装着を簡単にしてみた。
 純正三脚座が Arca Swiss 規格に対応していたらキズだらけになるだろうから、安価なサードパーティー製品を用いるのは意味があったりする。  iShoot 製三脚座を捨てないで取っておいて良かったけど、この三脚座だとカメラを握ったまま回転させると指が挟まるのが欠点だ。 付属三脚座に Arca Swiss 規格プレートを付けた方が良いかも知れない。

フード

付属フードはエンプラ製
付属フードはエンプラ製
 見た目が立派なフードが付属していて、GMレンズなのでロック機構も装備されている。 フード内側には遮光効果が高そうな植毛が施されている。 材質はエンプラらしく、レンズの特徴を損なわない軽いフードだけど感触が若干チープだ。 感触がチープとはいえ、充分な硬さがあるので炭素含有量が高めのエンプラなのだろう。
 残念ながらフィギュアスケート撮影ではフードを装着する事は殆ど無い。 というのも、リンクサイドで撮影する際にフードをリンク内に落下させたりすると出入り禁止になってしまうからだ。 他にも大きな試合だとカメラマンがひしめき合うので、隣人に迷惑が掛からない様に機材をコンパクトにする必要がある。 場慣れしていないフード付きカメラマンに『フードを外しなさい』と文句を言ったりもする。
 ということで、取材現場で超望遠レンズのフードは何年も使った事が無いのである。 勿論、他にカメラマンが居ない時とか屋外の現場ではフードを装着するけどね...

フロントキャップ

付属フロントキャップ
付属フロントキャップ
 困ったことに、フロントキャップはレンズにフードを装着(逆付けも)している事が前提の仕様で、レンズ自体に装着するモノは付属してない。 先にも書いたけど、僕の撮影環境ではフードを携行しないので、装着すべきフロントレンズキャップが無いので本当に困ってしまう。 フード装着対応フロントキャップに加えてフード無しのレンズ先端を保護する中央が硬いソフトキャップを付属して貰いたかった。

市販のソフトキャップを改造したフロントキャップ
僕のフロントキャップ
 僕は市販のソフトキャップの裏底面に丸い12cmCDを張り付けて底面を硬くしたものを使用している。 底面を硬くしておかないとソフトキャップがレンズ前玉の表面を擦ってしまうので注意が必要である。 ちなみに、このソフトキャップを「レンズ用コン〇ーム」と呼んでいる。 他の光学メーカーも含めて現場での使用環境をよく調査した上で必要なモノを付属させて頂きたい。 実はこの自作キャップは SEL200600G のフード装着時に使う事を想定して作ったキャップなのだけど、フード無し状態の SEL300F28GM にピッタリだった。 SEL200600G のフード無し用にはワンサイズ小さい物を使っている。

付属ケース

付属の硬めなソフトケース
付属の硬めなソフトケース
 SONY FE 400mm F2.8 GM OSS の様なトランクケースは無く、硬めなソフトケースとトラップだけが付属している。 トランクケースは良い面もあるけど、大抵は使われないまま部屋の邪魔な置物になるのでソフトケースだけで充分だ。 僕はフード無しのレンズ・カメラなどを全て背負い型カメラバッグに詰め込んでいるので、ソフトケースも殆ど使わないだろう。

 ストラップは2種類付属していて、一つはソフトケース用のストラップで、もう一つはレンズの三脚座に1点でぶら下げるロゴ入りストラップだ。 ソフトケース用ストラップは使うかも知れないけど、1点ぶら下げ式ロゴ入りストラップは使わないと思う。 でも、軽いとはいえ「さんにっぱ」を着けた状態でカメラ側のストラップでぶら下げるのは少し不安がある。

各種スイッチなど

各種スイッチ類(SONY WEB ページから)
スイッチ類
フォーカスホールドボタン(SONY WEB ページから)
フォーカスホールドボタン
 スイッチ類は必要にして充分な機能スイッチが配置されている。 4つとも連動しているフォーカスホールドボタンは SEL100400GM の頃から気に喰わない仕様だった。 というのも、手持ち撮影していると、下側ボタンが手のひらに当たってオンになってしまいAFが動作しない事があるからだ。 これを避けるためにフォーカスホールドボタン機能をオフにして使っていた。 ところが、SEL300F28GM では上下左右90度からズレた位置にあるので、下側スイッチを手のひらで押してしまう事は無くなった。 そのうち何か機能を割り当ててみようと思っている。

ILCE-9M3ではプリセットフォーカスが使える
プリセットフォーカス機能
 また、SEL400F28GM や SEL600F40GM にはプリセットフォーカス機能があるけど、このレンズにはファンクションリングは付いているがプリセットフォーカス機能が無い。 600mmや800mmなどをモータースポーツで使う場合に、撮影対象車を近距離まで引っ張って撮影した後に次の車に合わせて100m先にフォーカスする時などにAFだと迷う事があるのでプリセット機能を使って確実に遠距離にフォーカスした事があるけど、300mm や 400mm クラスでは使った記憶が無い。 なので僕にとってプリセットフォーカス機能が無くても全く問題ないけど、機能が無いよりは有った方が良いのは確かだ。 一応、ILCE-9M3 と組み合わせればカメラの機能としてファンクションリングにプリセットフォーカスを割り当てられるけど、僕は利用しないだろうなぁ。

光学性能・AF性能など

 さて、ここからが本当に重要な評価ポイントだ。 光学性能が優秀なレンズでもAF性能が悪ければピンボケばかりなので、光学性能とAF性能の両方とも高くないと取材では使用できない。

光学性能

SONY ILCE-9M3 + FE 300mm F2.8 GM OSS ISO:2500
SONY ILCE-9M3 + FE 300mm F2.8 GM OSS ISO:2500
 使用する開放F値が明るくなったことでISO感度を下げられることもあり、撮影した写真の画質は非常に良好だ。 メーカー公表のMTF特性は100%にへばりつく勢いで、天体写真撮影に使っても開放のままで使えるだろう。 いつか僕のアストログラフ ε-180ED(500mm F2.8)と比べてみたいものだ。

SONY ILCE-9M3 + FE 300mm F2.8 GM OSS(ピクセル等倍切り出し)
切り出し画像
 ズームレンズじゃないのでトリミングが必須になるけど、高い画質のおかげでかなり大胆に切り出しても使える事に驚いた。 カメラ機能のAPS-Cクロップも効果的に使えるかも知れないので、フォーカスホールドボタンかファンクションリングに機能を割り当てて試してみようと思う。 でも、ILCE-9M3 でAPS-Cクロップすると、10Mピクセルになってしまうので、本領を発揮するのは50Mピクセル機の ILCE-1 だろう。

ボケ味

ボケ味はとても良いと思う
ボケ味
 ボケ味はとても良い。 ジャスピンから少し離れたスパンコールも素直に美しくボケてくれる。 エッジが立つ事も無く自然に溶け始めてくれるので、後ボケでも前ボケでも気にしないで撮影に専念できる。 また、被写体から離れた背景のボケも気持ちよく溶けてくれる。

ボケ味はとても良いと思う
ボケ味
 少し残念なのは周辺玉ボケがレモン型になる事だ。 後ボケになる観客席に光る物ある場合に周辺がレモンボケになるのは嫌なのだけれど、後玉径を大きく出来ない仕様の製品では諦めるしか無い。 絞りをF4に絞れば画面周辺でもレモンボケが幾分は抑えられるので、丸玉ボケ重視の場合はF4で撮影すると良さそうだ。
玉ボケ具合(F2.8とF4の比較)

AF性能

2基搭載のXDリニアモーター(SONY WEB ページから)
基のXDリニアモーター
 2基搭載しているリニアモーターの効果なのか、非常に高速でスムースなフォーカス駆動だ。 駆動音は殆ど判らないけど、正確・確実に駆動している様だ。 もう、ピントチェックをする必要は無いレベルに達しているので、『この駒は選手の表情が良いけどピントが甘い』なんてのも過去の話だ。

こんなシーンなら連写した全駒がガチピンである(APS-Cクロップ:オン)
全駒ガチピンである
 ただし、折角AFが速いのに最短撮影距離が2メートルと平凡なので、リンクサイドをびゅ~んと通り過ぎる選手のドアップにはピントを合わせられない。

 残念なのはカメラ側の問題で、被写体認識(人物)のトラッキング能力は SONY α9Ⅲ(ILCE-9M3)で取材 に書いた様に、このレンズであっても褒められないままだ。 早急に何とかしてもらいたい。

SEL14TC(1.4xテレコン)との相性

SONY ILCE-9M3 + FE 300mm F2.8 GM OSS + SEL14TC ISO:5000(ピクセル等倍切り出し)
SEL14TC装着
 1.4倍テレコン(SEL14TC)を装着しても画質の低下は気にならない。 スポーツ写真では主被写体以外はボケている事が多いので画質の低下度合いは判り難いし、これまで使っていた SEL200600G の画質より良いと感じる。 それはISO感度がISO:12800⇒ISO:5000だからかも知れない。

 なお、テレコン付きのAF合焦率がレンズ単体より若干低くなるのが気になった。 ただし、テレコン無しのAF合焦率が高すぎるので、テレコン付きの「打率」が少し低いと感じてしまうのだろう。 また、ILCE-9M3 で使う限り被写体認識・トラッキング能力もテレコン無しと変わらない(良いという訳では無い)と感じた。 一応、テレコン付きでも充分に使えそうなので、2階席からの撮影などで SEL14TC を有効活用できそうだ。

手振れ補正性能

 スポーツ撮影ではブレが厄介だけど、撮影者の手振れではなく被写体ブレなので手振れ補正機能の恩恵は少ない。 単なる手振れ補正機能(MODE1)の場合だと、被写体に合わせてレンズを振っているのに、手振れ補正機能が戻そうと働いて逆効果になってしまう。 最近では MODE3 を搭載した製品も増えたけど、手振れ補正機能を切った方が被写体ブレが少ないと感じていた。

 SEL300F28GM の MODE3 は手振れ補正機能オフと遜色ない気がするけど、『MODE3 を使ったから良かったぁ』という実感はない。 とはいえ、MODE3 でも気にならないのは手振れ補正機能が進歩したという事なのかも知れない。 なお、通常の手振れ補正はそれなりに効果がある様だ。

お勧め度:

 スポーツ撮影にとって 300mm F2.8 は昔から入門機材だったけど、普通の取材現場では 400mm F2.8 が主流だ。 ただ、400mm F2.8 を携行するには大型のカメラバッグが必要で、体力的にキツイ年齢には 300mm F2.8 + 1.4xテレコン で勝負するのもアリだ。 画質やAF性能も全く問題無いので『コレでいいや』じゃなく『これが良い』と爺ちゃんは断言できる。 ISO:12800だった感度をISO:2500~3200程度(テレコン付きでもISO:5000~6400)まで下げられるので、選手用のSNS向け写真ならトリミングのみでレタッチを施す必要が無くなるのが嬉しい。

良い点 
  • 重量が驚愕の1,470gと超絶に軽い
  • 画質が超絶に高い
  • テレコンを装着しても画質が良い
  • AFが高速で精度が高い
  • 防塵・防滴に配慮した設計である
  • 三脚座の回転がスムース(SEL200600Gに対して)  
悪い点 
  • 価格が高価である
  •  
 唯一の欠点は価格が高価ということくらいで、僕の感じでは★4.5個の評価だ。 本当は★5個でも良いのだけど、仕方なく購入したレンズなので満点評価はちょっとねぇ。 でも、このサイズ・重量・性能・価格で 100-300mm F2.8 だったら★5個どころか★10個あげちゃうだろう。

あとがき

4本目のさんにっぱ
4本目のさんにっぱ
 実は僕にとって「さんにっぱ」は4本目だけど、SONY FE 300mm F2.8 GM OSS(SEL300F28GM)は買って損は無いと思わせるレンズだった。
 SIGMA 120-300mm F2.8 DG OS HSM | Sports は手放しちゃったけど、前世紀の FD300mm F2.8 S.S.C. FLUORITE と New FD300mm F2.8L は手元に残してある。 ただし、昔に天体写真撮影用として2本ともマウント部をEOSマウントに改造してしまった。 今となっては改造なんてしなきゃ良かったと後悔している。

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