とろけるボケが魅力のSTFレンズ

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SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM STF改造レンズ
SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM STF改造レンズ
 STF(Smooth Trans Focus)関連製品の話題が無くなって久しい気がする。 でも、とろける様に滑らかなボケを知る人には忘れられない存在であるハズだ。 STF効果をオン/オフ出来るとか、新たなアイデアを盛り込んだ素晴らしい製品を出してくれないかなぁ...安くね。

SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM STF改造

 以前から使っていた SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM は6群8枚構成で、ダブルガウス型の最終凸レンズ(非球面レンズ)の前に張り合わせレンズを挿入した拡張ダブルガウス型である。 2017年に STF改造 を施して絞り直前にアポダイゼーション・フィルター(透過率勾配フィルター)が挿入されている。 これは SONY FE 100mm F2.8 STF GM OSS や FUJINON SUPER EBC XF 56mm 1:1.2 R APD と同じ方式である。
SONY ILCE-9 + SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM STF
STF 絞り F:1.4
SONY ILCE-9 + SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM STF
STF 絞り F:1.4
SONY ILCE-9 + SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM STF
STF 絞り F:1.4
SONY ILCE-9 + SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM STF
STF 絞り F:1.4
SONY ILCE-9 + SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM STF
STF 絞り F:1.4
SONY ILCE-9 + SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM STF
STF 絞り F:1.4
SONY ILCE-9 + SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM STF
STF 絞り F:1.4
SONY ILCE-9 + SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM STF
STF 絞り F:1.4
SONY ILCE-9 + SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM STF
STF 絞り F:1.4
SONY ILCE-9 + SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM STF
STF 絞り F:1.4
SONY ILCE-9 + SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM STF
STF 絞り F:1.4
SONY ILCE-9 + SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM STF
STF 絞り F:1.4
SONY ILCE-9 + SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM STF
STF 絞り F:1.4
SONY ILCE-9 + SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM STF
STF 絞り F:1.4
SONY ILCE-9 + SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM STF
STF 絞り F:1.4
SONY ILCE-7M2 + SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM Original 絞り:開放
改造前 絞り F:1.4
SONY ILCE-7M2 + SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM Original 絞り:F2.8
改造前 絞り F:2.8
SONY ILCE-7M2 + SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM STF 絞り:開放
STF 絞り F:1.4
SONY ILCE-9 + SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM STF
STF 絞り F:1.4
SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM STF 構成図
レンズ構成
Canon EOS 5D mk II + SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM Original 絞り:F2.8 露出:4m×4 + 8m(R64)×4 現像:StellaImage
改造前 絞り F:2.8
 APDフィルターは瞳周辺の透過率が低くなっているので玉ボケに輪郭が無くなり滑らかなボケ像が得られる利点があるけど、光量が2段近く少なくなると共にAPDフィルター面反射による対角線ゴーストが発生する欠点がある。 メーカー純正の製品はAPDフィルターの面反射が極力抑えられているのだろうけど、僕のSTF改造レンズはAPD効果は素晴らしいのだけれど、盛大な対角線ゴーストが発生してしまう。

 STF改造のベースとした SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM は当時としては意外と優秀なレンズで、F2.8に絞れば天体写真にでも使えそうな星像を結んでくれた。 また、前玉径が大きいことから周辺光量が比較的多いので、画面周辺の玉ボケ生成にも有利に働く。 これらの特徴はSTF改造には最適な条件でありAPDフィルターの面反射さえ克服できれば良い特性が得られると思ったのである。
 なお、APDフィルターを挿入する事でコマフレアー成分が大きく減衰され、絞り開放でもピントが合った部分ではF2.8程度まで絞った様な...というか、実質的に絞られているので画面周辺でもシャープな描写が得られる。

 とろけるボケにより背景ボケが煩くなるシーンでも全くザワツクことが無い。 また、背景に点光源を入れた場合は、いわゆる玉ボケとは違う柔らかく美しいボケ表現になる。 ただし、焦点距離85mm程度の中望遠の方が効果を発揮させ易いので、SIGMA 85mm F1.4 EX DG HSM に実施した方が良かったと後悔している。

 このSTF改造したレンズは開放測光システムのカメラで絞り込んで撮影する場合は露出が合わない。 APDフィルターを挿入してあるため、物理絞りをF2.8程度まで絞っても光量が開放絞りと変わらないので、開放測光に大きな誤差が生じてしまう。 STF効果を画面中央付近に限定すれば1段程度で充分なのだけれど、画面周辺でもSTF効果を出すためには2段ほど犠牲にしなければならないのである。

あとがき

 開放測光では露出が合わないので絞り込み測光を行いたいところだけど、SIGMA 85mm F1.4 EX DG HSM は SIGMA MOUNT CONVERTER MC-11 の対応レンズではないため開放測光として動作してしまう。 MC-11 が対応レンズと同様に絞り込み測光で動作してくれれば問題ないのだけれどねぇ。 ちなみに、metabones のマウントコンバーターは絞り込み測光にも設定出来るのだけれど、恐ろしいほどAFでピントが合わないのでマニュアルフォーカス専用となる。

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