SONY RX10M4で屋内スポーツ撮影 | Indoor Sports Photography with SONY RX10M4

SONY RX10M4 24mm相当 ISO:3200 F:4 Tv:1/320s



妻が陸上競技を撮影するために SONY RX10M4 を買ったんだけど、屋内スポーツ撮影でも使えるかを確認してみた。 センサーサイズが小さめな1インチなので期待はしていなかったけど、意外と綺麗な写真が撮れる場合がある。 また、フルサイズ用の SONY FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS に 1.4xのテレコンを装着した場合は 140-560mm F8 と暗い超望遠ズームになっちゃうけど、 SONY RX10M4 なら600mm相当でもF4と「明るめ」なのは屋内撮影に有効だ。

以下に撮影してみた感想を記載しておく。

AF-C中にズーム出来ない

被写体の選手が動き回っているので、相対距離に応じてズームしたいけどAF-C中はズーム出来ない...これは最悪だ。 ズームさせるためにレリーズ半押しをやめて、ズームしてから再AFしなければならないので、フレーミングに集中できない。 フルサイズ機に比べてノイズが多いのでトリミングは厳しく、センサー全面を活用する様にフレーミングしたいのである。 早急に改善して貰いたい。

スポーツ撮影では手ぶれ補正が最悪

静止被写体を撮影するならRX10M4の手ぶれ補正機能は結構有効だと思うけど、動体に合わせてカメラを振ると、手ぶれ補正の揺り返しが酷くて思う様に被写体に追従できない。 流し撮りモードの様な切換えが出来る様にして貰いたい。

AF精度がイマイチ

ジャスピンで撮れる場合もあるけど、ピントが悪い駒がかなり多い。 センサーサイズが小さいので焦点深度が深いとはいえ、600mm相当で撮影するとなると深度は浅い。

測距枠を瞬時に変更できないのでロックオンAFを使う事になるけど、ロックオンAFで追従させていると突然大ボケする事もあり、撮影結果のAF精度もイマイチである。 また、撮影者の意図や被写体の動きを考慮した合焦追尾アルゴリズムに問題があると思う...イヤ、何も考えてないのかも知れない。

ファームウェア品質がイマイチ

撮影中にいきなりリセットされる事があった。 スタックオーバーフローを起こしてリセットされた様な感じだったので、操作・撮影ストレスに対するファームウェア品質のチェックが不充分なのだろう。

バッファ保存中にメニュー操作が出来ない

ソニーのカメラ全般に言えるけど、バッファーをメディアに保存してるときにメニュー操作が出来ない。 これって凄くイライラするんだけど、ソニーさんの評価部門は何も感じてないのかしら?
操作したい時に操作出来ないのって、車の運転でヘッドライトをオンにしても暫く点灯しないのと同じだよ。

レリーズボタンの感触が最悪

レリーズボタンをそっと押し込むと圧が強くなる場所がある。 普通はここから更に押し込むとシャッターが切れるのだけれど、RX10M4は押し込むとやっと半押し状態になる。
なので、画像再生・チェックを行ってから撮影に臨む場合にレリーズ半押し状態にするのが一般のカメラと感触が違い過ぎる。 しかも、半押し状態からシャッターが切れるまでの感触が判らないので、撮りたいタイミングを計るのはとても難しい。

連写能力は素晴らしい

レリーズボタンの感触と切れるタイミングがはっきりしないので、フライングキャメルを撮影する時は技の前から連写してベストな駒を選ぶのが良い。 この場合、コンデジとは思えない様な連写性能が救いになる。

連写中のEVF表示は撮影駒のパラパラ表示みたいなので、激しく移動する被写体を追うのは苦手だけど、高速連写に設定しておけば案外と追うことができる。

まとめ

高倍ズームを搭載したネオ一眼風のコンデジだけど、600mm相当でも開放F値がF4なので、下手な一眼レフ用レンズより明るい。 とはいえ、センサーサイズが小さいので、我慢できる(後処理できる)私のISO感度はISO:4000が限度だった。 屋内スポーツ撮影でISO:4000のF4だとシャッター速度は1/640秒から1/800秒なとなるので、被写体ブレに対して非常に厳しい。 現代のアスリートたちを撮影するシャッター速度は、女子で1/1250秒・男子で1/1600秒を使いたいことから、あと一段分のノイズ耐性が欲しいところだ。

試合では ISO:4000 F:4 Tv:1/800s という厳しい設定だったけど、ピンスポが入るショウでは ISO:3200 F:4 Tv:1/1000s で撮影可能だった。

全然ダメだろうと思って撮影してみたので、使える写真が撮れることもあるという結果は驚愕に値する。 大きくて重たい600mmレンズを持って行けない場合に重宝するし、記者カメラとしては充分な性能だと思う。


連写能力は素晴らしい

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