セレストロン C8 XLT のミラーシフト対策

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ミラーシフトが酷いセレストロン C8 XLT
 C8はミラーシフトが酷く、10分程度の露光中でも星が移動してしまう事があります。  これまでの経験では、“ミラーシフトが無かった”という確率は10%くらいだと思います。
カメラと干渉する富田式
 そこで、富田式ミラーシフトロックを購入したのですが、ロックノブがカメラと干渉してしまい、どうにも困っていました。
オリジナルの富田式ミラーシフトロックの不満点をまとめると...

・カメラと干渉し構図変更出来ない
・出っ張りが収納の邪魔で、
 ぶつけて壊しそう
・ピントノブをロックしちゃうので、
 合焦にヘリコイド等が必要

という事で、邪魔な出っ張り対策とピント調節対策のために改造して使っています。
 
 

改造のポイント

 C8のピント調節棒を固定させるか、押し付けていれば主ミラーがシフトするのを減らせる訳ですから、常にバネで押し付けてやれば良さそうです。
 先ずは左の写真の様に邪魔で干渉するロック用ネジを外してしまいます。 次に、主ミラー移動ネジ(ノブ内側に頭が見えている)を加圧するために、ノブ内部にバネを装填します。
 このとき、バネの両端に滑りを良くする樹脂板を付けるとスムーズに回せます。 最後に外装ケースでバネを押しながら被せて固定すれば完了です。 これにより、ヘリコイドなどは使わないでC8のピントノブでピント調節が出来る様になりました。  また、露光中のミラーシフトは殆ど無くなり、ガイド成功率が格段に良くなりました。 ただし問題もあり、露光中のミラーシフトは無いのですが、撮影駒と駒の間で星飛びが発生します。 恐らく一眼デジカメのミラー駆動ショックやシャッターチャージショックなどの振動でC8の主ミラーが動いてしまうのだと思います。 もっと強力なバネに交換すれば改善されるのではないかと考えていますが、やり過ぎると別の問題もありそうです。
カメラに干渉しなくなった富田式ミラーシフトロック
 C8鏡筒とカメラの接続にはBORGのパーツを使っています。 写真に写っているのは鏡筒から順に シュミカセ→M57/60AD + M57/60延長筒S + M57回転装置 + カメラマウントホルダーM + キヤノンEOS用マウント です。
 また、シュミカセ→M57/60AD には像面湾曲補正用のメニスカスレンズ(マルチフラットナから取り出し)を組み込んであり、 周辺画質の向上に利用しています。
 本当はセンサー位置をもっと離した方が良さそうなんだけど、鏡筒の後ろ側が出っ張り過ぎるのが嫌なのよねぇ。

改造の効果

ミラーシフトの状況(トリミング画像)
 上の写真はM1かに星雲を、露光時間12分で9駒撮影したものを、ステライメージで位置合わせ無しでコンポジットした拡大画像です。 各駒の露光中の星はちゃんと点像になっていますが、各駒でどんどん位置変化している事が判ります。 露光中のミラーシフトは無くなったのですが、一眼デジカメのミラー駆動ショックやシャッターチャージショックなどのちょっとした振動でC8の主ミラーが動いてしまうのだと思います。
 面白い事に、110分ほどの間に一直線に移動するのではなく、望遠鏡の位置や移動(地球の自転)に合わせて弧を描いていますね。 もっと強力な加圧バネに交換すれば改善されると考えていますが、そもそもこんな酷いメカニズムのまま商品化するのがアメリカ式なんですかねぇ。
 ガイド星探しが難しくなるけどオフアキシスガイド方式に変更した方が良いかも知れません。
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