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| AF DC-NIKKOR 135mm 1:2 |
1991年に先代が発売され、前ボケ・後ボケのボケ味を制御(Defocus Image Control)できるレンズのパイオニアであった。 また、1993年には AF DC Nikkor 105mm 1:2 D が製品化されている。
AF DC-NIKKOR 135mm 1:2 - 1991年発売
レンズ構成
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| レンズ構成 |
基本構成は6群7枚構成の拡張ダブルガウス型で、先頭の凸レンズを貼り合わせにする事で色収差の改善を図っている様だ。 最終に固定で並行平面の保護ガラスがあり、コレを加えると7群8枚構成という事になる。
フォーカシングはインナーフォーカス式で、絞り後方の第5~7レンズを繰り出しているので、フォーカシングでレンズの全長は変わらない。 最短撮影距離は1.1mで撮影倍率は1.4倍になるので、そこそこ寄れる感じだ。 なお、オートフォーカスはカメラ側からAFカプラーを回す方式で、レンズのA/M切換えスイッチをAにすればフォーカスリングが内部メカと切り離される。
Defocus Control
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| DCリング |
絞り前にある凸レンズと凹レンズを前後に移動させる事で球面収差をの補正具合を変化させている。 前方へ移動させれば球面収差が補正過剰になって前ボケが滑らかになり、後方へ移動させれば球面収差が補正不足になって後ボケが滑らかになる。 DC設定は±5.6超まで設定でき、数字は絞り値で効果を発揮する値を表しているので、絞り開放なのに5.6に設定すると過剰になる。
なお、DCリングを操作するとパワーがある内部レンズが移動するので、当然ながらピントが移動するからピントの再調整が必要になる。 カメラのAF機能を使ってピントを合わせるならDCリングを設定してからピントを合わせるのが便利だけど、DC設定が5.6などの場合は(開放では)フレアまみれの映像なので、適切な位置にピントを合わせるのはマニュアルフォーカスが良いだろう。
また、9枚羽根の絞りは少し絞った状態でも多角形さを余り感じさせないのは、ボケ味重視のレンズらしいと言える。 なお、伸縮式のフードが内蔵されているが、おまけ程度の深さしか無いし、使用しているうちに引っ込むので、逆光条件ではΦ72mmサイズの望遠用フードを使った方が安心だ。
描写特性
遠景描写
以下の写真は SONY ILCE-9 で撮影したRAW画像をIE Edit Ver.4.0.00.10311 にて、ホワイトバランスは太陽光に設定し、Dレンジオプティマイザーはオフに設定して現像してあります。
絞り:F2(DC:0) |
絞り:F2.8(DC:0) |
絞り:F4(DC:0) |
絞り:F5.6(DC:0) |
絞り:F8(DC:0) |
絞り:F11(DC:0) |
絞り開放ではソフトな描写で色収差も感じられ、画面周辺では倍率色収差も目立つ。 F2.8に絞るとソフト感が減って描写が向上する、画面周辺での色収差は残っている。 F4に絞ると充分な描写になり、画面周辺の色収差も目立たなくなる。 F5.6まで絞れば素晴らしい描写になる。 周辺光量落ちはF5.6でほぼ判らなくなり、F8で解消される。
一般描写
以下の写真は SONY ILCE-9 で撮影したRAW画像をIE Edit Ver.4.0.00.10311 にて、ホワイトバランスは「昼白色蛍光灯」に設定し、Dレンジオプティマイザーはオートに設定して現像してあります。 なお、記載の絞り値などはボケ老人の「記憶」に頼っているので間違っているかも知れません。
絞り:F2(DC:0) |
絞り:F2(DC:0) |
絞り:F2(DC:0) |
絞り:F2(DC:0) |
絞り:F5.6(DC:R5.6) |
絞り:F2(DC:0) |
絞り:F2(DC:0) |
絞り:F2(DC:R2) |
絞り:F2(DC:F2) |
絞り:F2(DC:0) |
絞り:F2(DC:R5.6) |
絞り:F2(DC:F5.6) |
DC0状態の絞り開放では少しソフトだけど充分な描写性能だ。 ハイライト部のボケ像周りに後ボケは緑色で前ボケは紫色に色が付く「色ボケ」が気になる。 ボケ味のコントロールが出来る利点より「色ボケ」が気になってしまう。
通常の使用では後ボケが多いので、後ボケを滑らかにしたいけど、DC0状態での後ボケ味が悪い訳ではないので積極的にDCリングを回したくはならない。 一方、DCリングを極端に回せはボケ味のコントロールと言うより、ソフトフォーカス具合を変化させられるという感じになり、ソフトフォーカスレンズ的な使い方の方が面白い。
背景や前景に点光源を置けば違いが判り易いのだろうけど、前ボケも後ボケもとろける様に滑らかでピント変動を気にしなくて良い
STFレンズの方が使い勝手が良い。 このレンズは技術者のマスターベーションだったと言えるんじゃないかなぁ?
天体描写(EOS 20Da)
以下の写真は Canon EOS 20Da(APSC)で撮影したRAW画像を天文アプリで現像してあります。 フラット補正やシャープネス処理はしていませんが、微妙な明暗差を強調する様にガンマ補正処理・色彩強調処理は施してあります。
絞り:F2(DC:0) |
絞り:F2.8(DC:0) |
絞り:F4(DC:0) |
天体写真に使うと絞り開放では色収差による青フレアが目立ち、キツイ強調処理には耐えられない。 DCは要らないから色収差を含めてもっと高性能にしてほしかった。 一応、F4まで絞れば周辺光量落ちも改善して使えそうな感じになる。 なお、輝星に18本の回折スパイクが発生するけど、
AF NIKKOR 180mm 1:2.8 D ED ほどは目立たない。 ちなみに、右側が暗くなっているのは EOS 20Da のミラーアップ時のミラー端部によるケラレの影響で、カメラがクソなだけです。 絞ればケラレなくなるが、EOS 20Daの製品化時には少し対策したハズである...イヤ、60Daだったかなぁ...
あとがき
実はこのレンズ、昔に天体写真撮影用として購入してみたレンズなのだ。 残念ながら、天体写真としての描写特性が思ったほど良くなく、絞るならこのレンズである必要がない。 また、APS-Cサイズで星野撮影に使うには焦点距離が中途半端で使う機会が少なかった。
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