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| AF NIKKOR 180mm 1:2.8 D ED |
大昔に NIKKOR-P·C Auto 1:2.8 f=180mm を使っていたけど、色収差も気になっていたので、1980年代に手放していた。 このレンズは NIKON F100 用に後継レンズを買い戻した様な感じだ。 ただ、前世紀末には 70-200/2.8 が当たり前になったので、敢えて200mmクラスの単焦点レンズを買う人は少なくなっていたと思う。
AF NIKKOR 180mm 1:2.8 D ED - 1994年発売
レンズ構成
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| レンズ構成 |
基本構成は6群8枚構成の望遠レンズで、一応テレフォト型風にはなっているけど、テレ比は高くない。 第2レンズがED(特殊低分散)レンズとなっていて、色収差の低減が図られている。
フォーカシングはインナーフォーカス式で、負パワーの第4~6レンズを繰り込む様に移動させている。 負パワーのレンズ群を繰り込むので、近距離側では焦点距離が短くなる。
最短撮影距離は1.5mで撮影倍率は1.5倍になるので、そこそこ寄れる感じだ。 なお、オートフォーカスはカメラ側からAFカプラーを回す方式で、レンズのA/M切換えスイッチをMにすればフォーカスリングが内部メカと接続される。 ただし、AFカプラーがフリーにならないので、距離環操作に合わせてAFカプラー軸がくるくる回ってしまう。 なので、マニュアルフォーカス時はカメラ側もマニュアルに設定しないとカメラ側のAFカプラーギヤを無理に回してしまう。 カメラ・レンズの両方を設定するのは面倒な仕様だ。
絞りは9枚羽根だけど結構角ばっているので、絞ると輝点周りに18本の回折スパイクが発生するので気になってしまう。 また、絞りが最終レンズの後方にあるので前玉径が大きくなるハズだけど、Φ72mmのフィルター径に納まっている事から周辺光量低下の懸念がある。
内蔵フード
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| 代用フードを装着 |
伸縮式のフードが内蔵されているけど、おまけ程度の深さしか無いし、フィールドで撮影しているうちに引っ込んでしまう。 このレンズは逆光条件で逆光フレアが多い感じなので、逆光条件を考慮すると、Φ72mmサイズの望遠用フードを使った方が安心だ。 僕はステップアップリングを介して CONTAX METAL HOOD 5 を利用している。 このレンズを使っている人はご自分の手持ちフードを検討してみた方が良いだろう。
描写特性
遠景描写
以下の写真は SONY ILCE-9 で撮影したRAW画像をIE Edit Ver.4.0.00.10311 にて、ホワイトバランスは太陽光に設定し、Dレンジオプティマイザーはオフに設定して現像してあります。
絞り:F2.8 |
絞り:F4 |
絞り:F5.6 |
絞り:F8 |
絞り:F11 |
絞り:F16 |
絞り開放から画面中央は良い描写だけど、画面周辺のハイライトとシャドウの境目に若干の色収差が認められる。 F4に絞れば画面中央は素晴らしい描写になり、画面周辺も良い描写となる。 F5.6に絞れば画面隅でも充分な描写となる。
一般描写
以下の写真は SONY ILCE-9 で撮影したRAW画像をIE Edit Ver.4.0.00.10311 にて、ホワイトバランスは「昼白色蛍光灯」に設定し、Dレンジオプティマイザーはオートに設定して現像してあります。 なお、記載の絞り値などはボケ老人の「記憶」に頼っているので間違っているかも知れません。
絞り:F2.8 |
絞り:F2.8 |
絞り:F2.8 |
絞り:F2.8 |
絞り:F5.6 |
絞り:F11
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絞り:F2.8 |
絞り:F2.8 |
絞り:F2.8 |
絞り:F2.8 |
絞り:F2.8(AWB) |
絞り:F2.8 |
絞り:F2.8 |
絞り:F2.8 |
絞り:F2.8(AWB) |
絞り開放ではソフトな描写で、特殊低分散ガラスを使用しているけど、完璧な色収差補正がされている訳ではない。 絞り開放では色付きが気になる場合もあるし、ボケの色が付く「色ボケ」も気になる。 F4に絞れば色収差もスッキリしてシャープ感も高い。
後ボケは二線ボケの傾向があるので、背景の被写体によっては妙なボケ方に感じる場合もあるが、大きくボケてしまえば気にならないし、前ボケはスムースだと思う。
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| 内筒が白く光って見える |
近代のレンズにしては逆光フレアが多めだと思うし、先代の非AFレンズの方が逆光には強かった...気がする。 逆光条件でマウント側からレンズを覗くと、フォーカシングレンズ前の内筒が白く光って見える。 遮光線は切ってあるけど、内面反射対策が不足していると思う。 分解して光る内筒面に高品質な反射防止塗装を施せば改善するだろう。 画面内に太陽を入れる様な条件では無理だけど、取り合えず前玉が陽光を拾わない様に有効なフードを装着すべきだ。
天体描写(EOS 20Da)
以下の写真は Canon EOS 20Da(APSC)で撮影したRAW画像を天文アプリで現像してあります。 フラット補正やシャープネス処理はしていませんが、微妙な明暗差を強調する様にガンマ補正処理・色彩強調処理は施してあります。
天体写真に使うと絞り開放では色収差による青フレアが目立ち、画像の強調処理には耐えられない。 F4でも若干の青フレアが残っているけど、周辺光量落ちも改善して使えそうな感じになる。 ただし、絞ることで輝星に18本の回折スパイクが目立つので、煩わしく感じる。 絞り羽根付近にF4相当の丸絞りを組み込めば気持ち良くなりそうだけど、そこまでやるほどのレンズじゃない。
また、三脚座が用意されていないので、内径が適合する三脚座を探すか、2個の三点支持ガイドリングを代用する必要があるので使いにくい。
最近ではある程度の色収差ならアプリで簡単に補正出来る様になったので、絞りをF4にすれば充分に使えるけど、回折スパイクを削除・補正するのは難しい。 また、強く補正し過ぎると星の色が抜けてしまう欠点もある。
アプリによる色収差補正比較 AF NIKKOR 180mm 1:2.8 D ED 絞り:F4
ちなみに、小型センサーを使ったオートガイド用のレンズとして試してみたけど、収差が多すぎて使えなかった...と、記憶している。
あとがき
実はこのレンズ、昔に天体写真撮影用として購入してみたレンズなのだ。 けれど、天体写真としての描写特性が思ったほど良くなくて、F4に絞らないと我慢できる星像にならない。 ところが、絞ると輝星に18本のキツイ回折スパイクが発生するのでちょっとなぁ...というレンズだった。
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