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HOVERAir X1 Smart(Black model) |
日本限定発売の小型ドローン HOVERAir X1 Smart を「
Makuake」で応援購入してみた。 日本の「航空法」による規制に合わせて機体重量が100g未満(
重量100グラム未満のものは無人航空機ではなく模型航空機に分類)となる様に設計されたドローンで、機体の登録も不要である。 ただし、ゴム動力ヒコーキと同様に「小型無人機等飛行禁止法」などは適用されるので、何処でも好き勝手に飛ばせる訳ではない。
HOVERAir X1 Smart
応援購入は2024年3月7日からで、応援開始日に予約購入したものが4月26日に届いた。 Makuake の応援パターンは複数あって、以下の4パターンから選択可能だった。
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基本パック |
標準パック |
プレミアムパック |
オールインワンパック |
カラー |
黒 or 白 |
黒 or 白 |
黒 or 白 |
黒 or 白 |
バッテリー |
1個 |
2個 |
2個 |
3個 |
充電ハブ |
なし |
なし |
付属 |
付属 |
価格 |
¥59,980 |
¥64,980 |
¥69,980 |
¥74,980 |
上記に加えて2台購入というパターンもあったと思うけど、僕が選択したのはオールインワンパックのブラックモデルである。 パッケージには 充電用アダプター / USB接続ケーブル / 機体収納ポーチ / 予備プロペラ×2 / 予備ネジ / 小型ネジ回し が付属していた。 なお、オールインワンパックの早期応援価格は¥59,980円だったので、随分とお得だった...と言っても「おもちゃ」扱いになる100g未満の他のトイドローンたちと比べたら随分と高価なおもちゃである。
化粧箱
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凝った化粧箱 |
化粧箱が凝っていて、中箱をスライドして引き出すと糸で結ばれた飾りのプロペラが回る様になっている。 化粧箱の絵柄がホワイトモデルなので『アレ、間違えたか?』と思ったけど、中身はちゃんとブラックモデルでした。 付属品が各個装箱に入っていて整然と並んでいるのは気持ちいい。 なお、女子受け狙いだと思うけど、化粧箱には芳香剤の香りが付いている。
バッテリーと充電ハブ
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バッテリーと充電ハブ |
バッテリーは機体外装も兼ねていて機体上面に装着する仕様で、ロック機構は無いけど機体が墜落してもバッテリーが脱落する事はなかった。 バッテリー1個の容量は690mAhしか無いけど、機体重量を100g未満に抑えるには致し方ないだろう。 なお、バッテリーを装着したまま機体のUSB-Cポートで充電が出来る。
充電ハブには5000mAhの二次電池が内蔵されていて、充電ハブにバッテリーを2個装着して充電する事が可能である。 バッテリーと充電ハブをセットで携行すれば飛行現場で消耗したバッテリーの充電が行える。
機体のセンサー類
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機体下面のセンサー |
機体下面には下向き固定レンズがあり、地面パターンや手のひらなどを認識しているのだと思う。 固定レンズの両側に高度計測用のToFセンサー(出目金レンズの一方が投光用で一方が受光用だと思う)が配置されている。 ただし、地面がピカピカ面だと赤外投光が正反射して逃げてしまうので、高度を計測出来ずに急降下してしまう。 また、加速度センサーにより映像カメラのジンバル制御や障害物との衝突検知を行っているらしく、衝突を検知すると不時着してくれる。 さらに、AI機能により撮影カメラ映像から顔や人体を認識し、その大きさから距離を判断して離着陸やトラッキングに使っている様だ。
飛行性能
- 伝送距離 最大30m
- 最大飛行高さ 15m
- 最大飛行高度 海抜2000m
- 限界高度 海抜5000m
- 最大上昇速度 1.5m/秒
- 最大下降速度 1.5m/秒
- 最大飛行速度 7m/秒(無風)
- 連続飛行時間 約10分
最大飛行速度が7m/秒(時速25Km)だけど、スキップや駆け足程度なら追従できるので、通常の撮影では大きな不満は無いだろう。 「自撮り」で使うなら問題ないけど、手動制御飛行では伝送距離が30mと短いのはチョット気になる。 100g未満の小型機体にするためにアンテナ性能が高くないのだと思う。
カメラ性能
4000×3000 静止画 |
2704×1520@30fps 動画 |
撮影レンズは 2.5mm F2.4 で、フルサイズ換算だと(多分)14mmの超広角レンズだ。 静止画は4000×3000画素の12MPで記録され、昔のコンデジで撮影した写真の様にエッジがきつい描写だけど思っていたより綺麗に写る。
動画の映像モードは 2704×1520@30fps / 1920×1080@60fps / 1920×1080@30fps(HDR) から選択でき、動画も思っていたより綺麗な映像が記録される。 上下方向ジンバルに加えて電子補正もあるので、手動制御でも機体のブレが抑制された安定した映像になっている。 ちなみに『風で飛ばせないか?』という環境でオービット飛行させてみたところ、
機体がグラグラしていても映像は安定していた。
また、スマホ鑑賞向けに縦位置構図の映像を記録する機能も用意されている。 なお、映像は HOVERAir X1 Smart に内蔵の32GBストレージに記録され、スマホアプリでダウンロードする。
飛行モード
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モード切換えボタン |
ドローン本体上面の小ボタンで基本的な飛行モードを選択できる。 選択できる飛行モードは ホバリング / ズームアウト / フォロー / オービット / 俯瞰撮影 / カスタム の6種類で、カスタムモードの内容はスマホアプリで設定する。 カスタムモードで指定できる飛行モードは 手動制御 / ストップモーション撮影 / フロントフォロー / サイドトラッキング / インテリジェント制御 がある。 ちなみに、フロントフォローなどのアドバンスドモードは基本的な飛行モードで数回フライトさせると制限が解除されて使用できる様になる。 なお、飛行モードは音声で案内され、日本語か英語かをスマホアプリで選択・設定できる。
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ベーシック飛行モード |
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カスタム飛行モード |
電源ボタンを長押ししてドローンが起動するとLEDがグリーン点灯して飛行モードの音声案内が流れ、更に電源ボタンを短押しするとカウントダウンしてから離陸する。 離着陸は基本的に手のひらから行い、手動操縦以外では撮影対象人物の顔が見えないと離陸してくれない。 離陸後にLEDが赤く点灯して設定した飛行モードでの撮影が開始される。 カスタム飛行モードで撮影が終了するとLEDがグリーンに換わり、手の届くところまで戻ってきからLEDがグリーン点滅(手のひら着陸モード)するので、手のひらに着陸させる。 ペットの様に『可愛いヤツ』と感じてしまう。
手動制御以外の飛行モードではスマホアプリを起動・接続していなくても撮影飛行が可能なので、スマホを握りながらの撮影にならないのも良いところだ。 それから、フロントフォローモードなどの設定で忘れてならないのが着陸設定である。 人物3秒静止の着陸モードを切っておかないと、離陸・撮影開始後にちょっとボ~っとしていると録画を終了して手のひら着陸モードになってしまう。
手動制御
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手動制御に切換え |
HOVERAir X1 Smart は自撮り用に使う人が多いだろうから手動操縦する人は少ないと思う。 でも、オジサンがオジサンを自撮りしても映える映像にはならないので、僕には手動制御による自由な飛行も重要だ。
予め用意されている飛行モードは基本的に離陸させた人物を撮影ためのフライトだけど、スマホアプリによる手動制御で離陸させれば普通のドローンの様にカメラのライブ映像を見ながら操縦できる。 機体の上昇・下降・前進・後退・回転・カメラ仰角変更など、一通りの操作が可能だ。 慣れれば自由に飛行させられる様になるけど、機敏な動作はなかなか難しい。 映像の撮影は任意の時点で開始・終了できるので、良いポジションまで飛行させてから記録できる反面、録画を開始するのを忘れる事もある。💦
スマホの手動制御画面にある「着陸」を押せば、機体が現在いる場所で着陸モードになり「地面」に着陸する。 高精度GPSを搭載していないので飛行開始位置へ自動で戻る機能は無い。 必要なら手元に戻す様に操縦してから機体の下に手のひらをかざせば着陸してくれる。
リモコンの利用
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物理リモコンで操縦 |
スマホアプリでの手動制御操縦は物理的なキーやパッドの様な指掛かりが無いので操作感がイマイチだ。 HOVERAir のアプリには 8BitDo Zero 2 互換のゲームコントローラーと接続する機能があるので、8BitDo(Bluetooth)→ スマホ(WiFi)→ HOVERAir X1 Smart という連携接続でコントローラーによる操縦が可能になる。 試しに 8BitDo Micro を接続して操縦してみたけど、物理キーによる直感的な操縦が可能になるけど、スマホに表示される映像も確認するのでスマホとコントローラーを固定するホルダーが欲しくなる。
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8Bitdo Ultimate Software |
なお、8BitDo Micro はキーの割り当てを変更できるスマホアプリ「8Bitdo Ultimate Software」があるので、好みのキー設定に変更する事も可能だ。 標準のキー割り当てはコントローラーを縦位置で使う様になっているけど、コントローラーを横位置で使うなら割り当て変更は必須だ。 なお、誤操作防止のために使わないキーにはNullを割り当てておいた方が良いだろう。
【追記】
もう少し大きいコントローラーの方が良いなぁ...と思って、スティックが付いた 8BitDo Lite 2 を買ってみたけど、スマホとは接続できても HOVERAir のリモコンとしては認識しませんでした。 残念!
お勧め度:
利点
- 航空法の適用除外なので登録不要
(小型無人機等飛行禁止法などは適用される) - コンパクトで持ち運びに便利
- 操縦しなくても多彩な飛行モードが用意されている
- 映像画質は悪くない
- 手動操縦可能でコントローラによる操縦も可能
欠点
- トイドローンに比べて高価
- 電池の持ちが良くない
- 伝送距離が短い
といった感じで★4個の評価にした。 簡単に楽しく良い画質がでドローン撮影が出来る優れものだと思う。 操縦操作なしで オービット撮影 / フォロー撮影 / フロントフォロー撮影 / サイドトラッキング撮影 / ストップモーション撮影 などの多彩な飛行撮影が出来るので、自撮りしたい人にお勧めの機体だと思う。 ただし、価格的に一般的なトイ・ドローンと比べると高価だと感じる人が多いかも知れない。
そういえば、手動制御で撮影中に障害物と衝突すると衝突を検知して不時着するのだけれど、非撮影時は衝突しても「全力で」障害物を押しのける様に動作する。 これはコレで良いのかも知れないけど、衝突検知しないのは機体ファームウェアの不具合なのかも知れない。
HOVERAir X1 Smart が到着した2日後にファームウェアのアップデート(何だか判らない不具合修正)があった。 スマホアプリ経由でファームウェアのアップデートも簡単なので、今後どの様なインテリジェント機能が追加されるのか楽しみだ。
あとがき
実は、ハローワーク(職安)の就職相談窓口で「お勧め職業」を探して貰ったところ、ドローンパイロットの給料・時給が結構良い事が判った。 そこで、『ドローンの資格を取得しようかなぁ』と思ってドローンスクールを探してみると、講習料が結構な料金だという事も判った。 どうしようかと思っていた時に、登録不要の HOVERAir X1 Smart が発売されることを知ったので、先ずは購入してみたのである。
模型航空機とは[追記]
ゴム動力模型機、重量(機体本体の重量とバッテリーの重量の合計)100グラム未満のマルチコプター・ラジコン機等は航空法上「模型航空機」として扱われ、無人航空機の飛行に関するルールは適用されず、空港周辺や一定の高度以上の飛行について国土交通大臣の許可等を必要とする規定(第134条の3)が適用されます。
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