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OLYMPUS M-1 + M-SYSTEM 50mm F1.4 |
オリンパス製品の歴史によると『OMシリーズの誕生は、昭和47年(1972年)。発売当初、OM-1はM-1という名称でした。しかし、製品のインパクトが大きかったため、ライカ社から製品名変更の申し入れがあり、1973年よりOM-1に改められました。世界最小最軽量の35mm一眼レフ(1972年当時)として多くの脚光を浴びました。』とある。 オリンパスも随分とあっさり改名に応じてしまったものだ。
OLYMPUS M-1
OLYMPUS M-1 はすぐに「OM-1」と改称されたため「M-1」の生産台数は初期ロットの約5,000台ほどらしい。 なお、「M-SYSTEM」は開発者「米谷美久」氏のイニシャルが由来である。 このカメラが発売された当初、中川治平さんが設計する美しい構成のレンズには大いに興味があったけど、『華奢なカメラで直ぐに壊れそう』という印象から触手が反応する事はなかった。 ちなみに、OMシリーズはギア位相ずれでチャージ不能になる個体が多い様だ。
カメラ外観
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カメラ上部 |
フィルム巻き戻しクランク側に精悍な『M-1』ロゴが刻まれていて、その下に露出計の電源スイッチが設けられている。 また、一般的な一眼レフではシャッター速度ダイヤルがある部分はASA感度ダイヤルになっている。 シャッターボタン下にあるポッチはASA感度ダイヤルのロック解除ボタンである。 アクセサリーシューは無いが、ペンタ部アイピース寄りに着脱式アクセサリーホットシューを接続・装着するネジ付きのソケットがある。
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カメラ前面 |
セルフタイマーレバーの裏には小さなスタートレバーが隠れていて、セルフターマをセットした後にスタートレバーをエプロン側に戻せばセルフタイマーがスタートする。 セルフタイマー上部に巻き戻しつまみがあり、「R」マークと合う様に横向きに捻れば巻き戻し状態になる。 また、エプロン側にミラーアップつまみがあり、縦向きに捻ればミラーアップ状態になる。 これらのつまみが通常使用状態で縦と横と向きが異なるのは愛嬌だろう。 エプロンの反対側にはシンクロ接点があり、その外周が FP X 切り替えつまみになっている。
そして、最大の特徴はレンズマウント基部に設けられたシャッター速度設定リングである。 ニコマートと同じ方式だが、OLYMPUS M-1 はレンズシャッターカメラの如く操作でき、左手でピントリング・絞りリング・シャッター速度を操作し、右手はフィルム巻き上げ・レリーズ操作に集中できるのでカメラの操作性はとても良い。
ファインダー視野
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OLYMPUS M-1 のファインダー視野 |
このカメラのファインダー倍率は0.92倍と大変大きい。 NIKON F などの一般的な一眼レフのファインダー倍率は約0.8倍程度なので、OLYMPUS M-1 のファインダーを覗いた瞬間に違いを実感できる。 ファインダー内の情報は露出計メーター指針だけでシンプルである。 なお、僕の OLYMPUS M-1 はペンタプリズムの銀蒸着劣化が発生し始めている。
フォーカシングスクリーン
OLYMPUS M-1 のフォーカシングスクリーンは標準でマイクロマット式が装着されているが、好みのタイプに交換が可能で、最終的に14種類のフォーカシングスクリーンが用意されていた。
型番 | 名 称 | 用 途 |
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1-1 | マイクロマット式 | 一般レンズ用 |
1-2 | マイクロマット式 | 望遠・標準レンズ用 |
1-3 | スプリットマット | 一般全レンズ用 |
1-4 | 全面マット式 | 一般全レンズ用 |
1-5 | マイクロ透過式 | 広角・標準レンズ用 |
1-6 | マイクロ透過式 | 望遠・標準レンズ用 |
1-7 | マイクロ透過式 | 超望遠レンズ用 |
1-8 | 全面マット式 | 天体・超望遠用 |
1-9 | 透過式 | 内視鏡写真撮影用 |
1-10 | 方眼マット式 | シフトレンズ用 |
1-11 | 十字マット式 | 接写・拡大用 |
1-12 | 十字透過式 | 顕微鏡写真・等倍以上の拡大撮影用 |
1-13 | マイクロ/スプリットマット | 一般全レンズ用 |
1-14 | マイクロ/スプリットマット | 一般全レンズ用 スプリットが斜め |
モータードライブ装着
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OLYMPUS M-1 と MOTOR DRIVE 1 |
OLYMPUS M-1 や OM-1 はモータードライブの装着を念頭に設計されていたが、M-1 発売当初にはモータードライブが用意されていなかった。 なので、OLYMPUS M-1 や初期の OLYMPUS OM-1 の底板にはモータードライブ装着用のカプラー穴や接点が無かった。 モータードライブ発売後に OLYMPUS M-1 や OM-1 のモータードライブ対応への改造サービスが行われた。 また、接点とカプラーに対応して発売された OLYMPUS OM-1 には MD バッチを付けて生産された。 僕の OLYMPUS M-1 はモータードライブ改造が施されているのでモードラやワインダーなども装着できる。 ただし、オリンパスマニア様的にはオリジナル状態がベストらしいが...
あとがき
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OMを構える末娘 |
僕が持っているオリンパスの一眼レフカメラは M-1 OM-2N OM-2SP の三台だけだけど、レンズが僕好みの描写をしてくれるので広角から超望遠まで揃えていた。 いまは僕の末娘が OM-2N と ZUIKO AUTO-MACRO 50mm F2 のセットを好んで使っている。
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