酷いフリッカーが発生する会場がまだあるのだ |
上の写真は条件の良いエリアで撮影した写真だけど、ISO:12800 で Tv:1/640s だ。 SONY ILCE-9 の画質は ISO:12800 だとDレンジの狭さが露呈してトーンジャンプなどが顕著になるので、ISO:10000 が限度だ。 しかも、ご覧の様なフリッカーが発生するので、最悪の環境だ。
SONY ILCE-9 の電子シャッターはフリッカーが目立つ |
ところが SONY ILCE-9 の電子シャッターはアンチディストーションと謳ってはいるけど EOS-1DX などより幕速が遅いので、フリッカーによる暗い縞がはっきりと写りやすい。
SONY ILCE-9 はフリッカーの影響を誇張するのか? |
最近のカメラはアンチフリッカー機能を搭載しているけど、SONY ILCE-9 には搭載されていないだけじゃなく、フリッカー誇張モードの様な振る舞いをする。
EVFにはフリッカーが発生していないので、撮影開始タイミングがフリッカー最悪タイミングになっているのだろうと想像している。
仕様を考えた奴が阿呆なのと、発売前にテストしたプロが阿呆なのだろう。
フリッカーが目立たない写真が撮れる事もある |
SONY ILCE-9 は最高20fpsで撮影可能なカメラなので、約16.67msの整数倍で当てはまる駒速は 20fps、15fps、12fps、10fps、... となり、明周期に合せて撮影する事は充分可能である。
一方、SONY ILCE-9 の電子シャッター幕速は公表されていないけど、8~10mS程度だと思われる。 一般的なプロ用メカ式フォーカルプレーンシャッターの幕速は4~5mS程度と思われるので、それに比べたら SONY ILCE-9 の電子シャッター幕速はエントリーレベルの安い一眼レフ用シャッターの様なものだ。
さて、ここで何が問題かと言うと、明々間隔が約16.67mSしかないのにシャッターが画面を走る時間が10mSもあるのでは、画面中央を明ピークとなる様にタイミングを図っても、画面長辺サイドの両側が暗めになってしまう事だ。
メカ式のプロ用フォーカルプレーンシャッターであれば画面端の明度落ち込みは殆ど気にならないレベルだけど、SONY ILCE-9 だと気になるレベルだろう。
そうは言っても、上の写真の様にトリミングすれば気にならないレベルの写真が得られるので、ソニーさんが ILCE-9 にアンチフリッカー機能を入れてないのは、彼らが「面倒くさい」からとしか思えない。
ねぇ、ソニーさん判ってるよねぇ。 取材時に隣にいたソニーさんと懇意のカメラマンに言っておいたからね...ふっふっふっ。
【追記】
必死に後処理でフリッカーの縞を修正する為に写真を眺めていたら、周波数は120Hzかも知れない。 条件が厳しくなるけど、それでも最悪周期で撮影しない様にアンチフリッカー機能を搭載すべきだと思う。