SIGMA 14mm F1.8 DG HSM | Art - Review

SIGMA 14mm F1.8 DG HSM | Art
SIGMA 14mm F1.8 DG HSM | Art が発売された時は TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD を持っているので、購入する気にはなりませんでした。 ところが、娘がフィギュアスケートを引退して早朝練習も無くなったし、定年退職(再雇用中だけど...)したので星空写真撮影を再開するべく、画角と明るさの観点から SIGMA 14mm F1.8 DG HSM | Art を購入してみた。




鏡筒デザイン

テカテカパーツが安っぽくて嫌い
シグマの Art シリーズはマウント部分の外装パーツがテカテカで安っぽくて好きになれない...個人的に。 特にマウントアダプターと併用するとつや消し同士の間にテカテカパーツがあって、どうにも情けない風情になってしまう。

シグマさんは現行光学系をソニーEマウントネイティブなレンズとして発売するらしいけど、テカテカパーツが更に長くなって最悪なデザインだ...個人的に。


前玉の保護や防塵防滴

ニコン製フードハットがぴったり
前玉部に衝撃を与えたくないので、ネオプレーン製のニコンフードハット「L 7863」を被せている。 付属キャップと組み合わせて、丁度ぴったりのサイズだ。

そういえば、SIGMA 20mm F1.4 DG HSM | Art には別売で金属製のかぶせ式レンズキャップ LC907-02 が用意されていたけど、このレンズには標準のプラスチックキャップしかない。 まっ、機能的に金属である必然は感じないしね。

レンズマウント部にはキヤノン純正レンズと同じ様なゴム製スカートが付いている
SIGMA 14mm F1.8 DG HSM | Art のレンズマウント部にはキヤノン純正レンズと同じ様なゴム製スカートが付いている。 防塵・防滴に配慮されている様だけど、出目金レンズなので肝心な前玉にはプロテクトフィルターを装着できない...前玉が汚れる様な場所では使えないので気休め程度かなぁ。


収差補正に対応?

SIGMA 14mm用のVer2.0ファームはまだ用意されていなかった
35mm F1.4 と同じ様に 14mm F1.8 もファームをVer2.0にアップデートしようと思ったら、14mm F1.8 用のファームはまだでした。

一眼レフなんていうクラシックカメラを使う事は殆どなくなったけど、EOS-1DX Mark II で使用する場合は収差補正が出来た方が有難い。 それから、マウントコンバーターで SONY α9 に装着して使用する場合でも周辺測距点でAF出来るメリットは大きい。

ファームがリリースされるのは何時ですかねぇ...そういえば、120-300mm | Sports 用ファームの方が早く欲しいですな。


専用リアフィルターホルダー FHR-11

専用リアフィルターホルダー FHR-11
小さいパーツなのに大袈裟な荷姿
このレンズは TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD と同じ出目金レンズなので、レンズ前面にフィルターを装着するのが困難だ。 なので、シグマからリアフィルターホルダー FHR-11 を購入して交換・装着する事にした。

シグマのネットショップで購入すると、小さなパーツなのに大袈裟な荷姿で送られてくる。 価格は送料・税込みで 4,320円 だった。
同梱されているのは交換パーツとしてのリアフィルターホルダー本体、シートフィルターをマーキングする型、予備のビス3本と説明書である。


リアフィルターホルダー FHR-11 を装着した SIGMA 14mm F1.8 DG HSM | Art
魚眼レンズはホルダーが標準装備
リアフィルターホルダーを装着した状態が上の写真だ。
リアフィルターホルダーはキヤノン用レンズにしか用意されていないけど、SIGMA 15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYE ではキヤノン用もニコン用も最初からリアフィルターホルダーが備わっていた。

魚眼レンズはF値が2.8という事もあり、後玉径が小さかったので、一段低い所に装着出来たんだろう。


パーツの比較 右がオリジナルパーツで左がリアフィルターホルダー FHR-11
ところで、リアフィルターホルダー FHR-11 は標準装備のパーツより浅く出来ている。 ボロ隠しや迷光処理の機能的には同じだと信じているけど、交換したパーツを FHR-11 の箱に入れて保管する事が出来ない。 リアフィルターホルダー FHR-11 には遮光線が切られていないのが気になるし、どうせなら同じサイズにして貰いたかった。


シートシルターの装着

ソフトフィルターを装着してみた
付属の型に合わせてシートフィルターにマーキングし、慎重にハサミで切出そう。 切出したシートフィルターはピンセットで装着するのがやり易いけど、指で(指紋を付けない様に)装着する事も可能だ。 僕は作成したシートフィルターをシルボン紙に挟んで、一般的なフィルターケースに保管している。

なお、今回切出したシートフィルターは両面テープを使えば TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD にも装着可能だ。

その昔、ソフトフィルターを装着して星景写真を撮影して数日経ってから風景写真を撮影していたら『どうも今日の画像は眠いなぁ』と思ったら、ソフトフィルターが装着したままだった...という事があった。

弱めのソフトフィルターは装着している事に撮影現場では気が付かない事があるので、撮影前に装着有無をちゃんと確認しないと痛い目にあう。


他レンズとのサイズ比較

中央のTAMRONと比べるとSIGMAが小さく感じる 右が SAMYANG 14mm F2.8
主要スペックを表にまとめてみた。 SIGMA 14mm F1.8 DG HSM | Art の長さはズームレンズの TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD より短いけど、太さや重さはイイ勝負だ。 SAMYANG 14mm F2.8 ED AS IF UMC が超小型で超軽量なレンズに見えてしまう。

SIGMA
14mm F1.8 DG HSM | Art
TAMRON
SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD
SAMYANG
14mm F2.8 ED AS IF UMC
焦点距離 14mm 15-30mm 14mm
F値 F1.8 - F16 F2.8 - F22 F2.8 - F22
レンズ構成 11群16枚 13群18枚 10群14枚
AF対応 AF AF MF
手振れ補正 なし あり なし
最短撮影距離 0.27m 0.28m 0.28m
最大撮影倍率 1:9.8 1:5(30mm) ?
フィルター シート(FHR-11) 装着不可 装着不可
最大径 × 長さ φ95.4㎜ × 126㎜ φ98.4㎜ × 145㎜ φ87.0㎜ × 96.1㎜
質量 1,120g 1,100g 550g


写真画質

SONY ILCE-9 SIGMA 14mm F1.8 DG HSM | Art ISO:1250 F:1.8 Tv:1/8000s FLASH:GODOX XPro-s + V860IIs
春分の雪
SONY ILCE-9 SIGMA 14mm F1.8 DG HSM | Art ISO:1250 F:1.8 Tv:1/8000s
 FLASH:GODOX XPro-s + V860IIs
桜が咲き始めたと思ったら春分の日は雪模様の天気になった。 出目金レンズなので、この天候で撮影に出掛けるのは厳しいけど、自宅マンションでレンズを下に向けて日中シンクロででオフカメラストロボ撮影すれば舞い落ちる雪が写し止められる。
SIGMA 14mm F1.8 DG HSM | Art の背景ボケは お世辞にも綺麗とは言えないので使い方に工夫が必要だ。

なお、雪粒が妙なボケ方になっているのはストロボを斜め上から照射しているからだと思われる。

肝心の画質の方は、天気が悪いので開封の儀だけで終わり。 週末に天気が良ければ実写確認してみます。

まとめ

これまで、焦点距離が14mm付近のレンズで一番明るいF値はF2.8程度だった。 SIGMA 14mm F1.8 DG HSM | Art は従来のF2.8と比べると1.5段明るいし、F2.4のレンズと比べても1.3段明るいので、星景写真撮影などで露光時間を短縮できるのが大きなメリットだ。

ちなみに、SAMYANG 14mm F2.8 ED AS IF UMC は陣笠タイプの強烈な歪曲収差が発生するけど、SIGMA 14mm F1.8 DG HSM | Art は許せる程度には補正されている様だ。


Sponsored Link
Sponsored Link
Sponsored Link