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Leica III 型に装着した Elmar 9cm / f4 大昔のレンズだけど写りは悪くないのよ |
このエルマーは古いレンズだけど、ちゃんとコーティングもされている。 Elmar 9cm / f4 の最初期型は1931年に製造されているが、このレンズは1954年に発売になったM型ライカ用のMマウント用のレンズをLマウントにしたもので、生産台数はかなり少ないらしい。 この個体の製造は1959年なので私と似たようなおばあちゃんレンズだけど、デジタルカメラに装着されるとは思ってもいなかっただろう。 Elmar 9cm / f4 は当時の銀塩フィルムで撮影するなら充分な性能だし、柔らかい描写は肌の荒れ隠してくれる。 このレンズは銘玉の一つだと思う。
ちなみに、大昔は「エルマー」ってライツ社の「テッサー」と同じ3群4枚構成のレンズを指す名称だと思ってたけど、そのうち「バリオエルマー」とか訳の判らん名称が登場してきた。 どうやらレンズの開放F値が3.5とか4とか、暗いレンズを総称して「エルマー」と呼ぶようになったらしい。 なので、暗い焦点可変レンズは「バリオエルマー」と呼ばれる。
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単純な構成なので分解は難しくない |
10年ほど前まではクリアーなレンズだったハズだけど、気が付けば内部が曇っていた。 絞りの潤滑油から出る揮発成分が絞り前後のレンズ面に付着してしまう様で、オールドレンズには良く現れる症状だ。 全バラするのは面倒なので、レンズ後群を抜いて絞り前後の面を無水エタノールで拭いてやるだけとした。 拭いてやればかなりスッキリ・クリアーな状態に戻った。 やはり絞り前後のレンズ面が曇るのが主原因の様である。
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SONY ILCE-7 Leitz Elmar 9cm / f4 ISO:100 F:4 Tv:1/1600s |
エルマー 90mm は昔から柔らかい写りをしてくれたけど、ハイライトが多い風景を写すとコントラストが低めの写りとなる。 これは鏡筒の内面反射による影響が原因で、対策は可能である。 なお、画面隅が激しく光量低下しているのは SONY α7 のマウント部によるケラレであり、エルマーレンズが悪い訳ではない。 本来、SONYのEマウントはフルサイズにしちゃイケナイマウントなのである。
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SONY ILCE-7 Leitz Elmar 9cm / f4 ISO:100 F:4 Tv:1/500s |
ハイライトが無い場合の写りはスッキリする。 また、F5.6に絞れば現代のレンズと遜色なくなるけど、オールドレンズは開放で楽しみたい。
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SONY ILCE-7 Leitz Elmar 9cm / f4 ISO:800 F:4 Tv:1/60s |
最新のレンズと違って切れる様なシャープさはないけど、柔らかい写りはポートレートにもよさそうだ。 また、ボケ方も素直で厭味がない。
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SONY ILCE-9 Leitz Elmar 9cm / f4 ISO:25600 F:4 Tv:1/30s |
高感度撮影なので細部がグソグソだけど、点光源でも大崩れしないのはオールドレンズとして優秀。 設計したマックス・ベレクも、ISO:25600で撮影される時代になるとは思ってもいなかっただろう。
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SONY ILCE-9 Leitz Elmar 9cm / f4 ISO:16000 F:4 Tv:1/30s |
開放F値が4なので明るくはないし玉ボケのエッジに輪郭がでるけど、玉ボケ具合は悪くなく素直な部類。 また、デジタル補正が無かった銀塩時代のレンズなので周辺光量も極端な落ち方はしない...単純なレンズ構成だしね。
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