画像の全自動補正処理

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画像の全自動補正結果
EOS-1D X Mark II SIGMA 120-300mm F2.8 DG OS HSM | Sports ISO:3200 F:2.8 Tv:1/1600s

撮影画像を納品するとき、露出や色バランスなどがバッチリ合っていればイイんだけど、どうしても好みの仕上がりになっていない写真が多々ある。 会場の照明ムラで露出が変動していたり、カメラのノイズ特性などからISO感度を上げられなかったり、ホワイトバランス設定をミスったり、激しいフリッカーが生じていたり....

ちなみに、上の画像はホワイトバランスを確認するために公式練習をテスト撮影した画像で、適当なホワイトバランスで撮ったんだけど、写真的に良い駒なので補正したくなったのである。

ぜんぜん撮影に行けないし、人減らしの仕事が忙しくて更新していませんでしたが、自作アプリの機能を増強したので書いておくことにした。

とにかく、ダメ写真を撮っちゃったのは自分が悪いので、ちゃんと補正して納品するんだけど、コマ数が多いとかな~り大変な作業になる。 勿論、ママ達や選手本人に渡す写真も手は抜けない。

撮影駒ごとにチマチマ補正していたのでは気が変になりそうなので、自作アプリに全自動補正機能を組み込んでみた。 補正する項目は、フリッカー補正/カラーバランス補正/レベル補正の三種類とした。 レベル補正は黒つぶれや白飛びが生じない様に、適切なトーンカーブを生成する様にしているので、レベル補正ではなくトーン補正と言った方が正しいだろう。

例題1

画像の全自動補正結果
SONY ILCE-9 FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSS ISO:10000 F6.3 Tv:1/640s

この会場はかなり暗い会場で、ISO感度設定は10000だった。 ホワイトバランスは5600度でB1とM2の補正をしてあったけど、仕上がりはイマイチだ。 自作プログラムは自分好みの仕上がりになる様に組んでみたけど、なかなか良い感じに補正されている。

鑑賞するモニターによっては赤みが強いかも知れないけど、僕はこんな感じが好みなのだ...ゾンビ色よりはマシだと思う。 そういえば、彼女の衣装見本が欲しいと言われたけど、このオリジナルを渡す訳には行かないよなぁ。

例題2

画像の全自動補正結果
SONY ILCE-9 FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSS ISO:10000 F5.6 Tv:1/1000s

この会場は帯広だったけど、フリッカーが生じてしまう厳しい会場だった。 この写真ではフリッカーの影響が少ないけど、全自動補正を施すと気持ちの良い写真になる。

例題3

画像の全自動補正結果
SONY ILCE-9 FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS ISO:10000 F5.6 Tv:1/500s

臨海スポーツセンターは絶望的な照明だ。 改装されても照明は昔のままだったのである。 がっつりフリッカーが生じ、撮影後にホテルで泣きながら徹夜して補正していた。 そんな苦労も全自動補正は懐かしい思い出にしてくれる。

例題4

SONY ILCE-9 FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS ISO:12800 F5.6 Tv:1/640s
SONY ILCE-9 FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS ISO:12800 F5.6 Tv:1/640s

これも臨海スポーツセンターだけど、全自動補正された写真は言われなければフリッカーも気にならないレベルだと思う。 暗い審査員席のフリッカーが補正しきれていないけど、カメラのガンマが掛かったJPEG画像では補正が難しいのだ。 デガンマしてからフリッカー補正し、再度ガンマを掛ける手もあるけど、JPEG画像ではDレンジが限られるので無理だろう。

例題5

EOS-1D X Mark II EF 400mm F2.8L IS II USM ISO:4000 F:2.8 Tv:1/1600s
EOS-1D X Mark II EF 400mm F2.8L IS II USM ISO:4000 F:2.8 Tv:1/1600s

ちなみに、この写真はPhotoshop CS6で自動カラー補正を施したものと自作の全自動補正を施した比較である。 バージョンにもよるのだろうけど、Photoshopはビックリするような結果になる。 とても常用出来る機能ではないのだ。

今後の予定

補正不要な画像に対しては補正されない様にしているけど、フリッカーの自動補正がとても難しい。 主被写体や背景パターンなど、フリッカーの影響抽出を邪魔する要因が多いのだ。 AIを活用しようかとも思うけど、人体認識や顔認識・瞳認識を組み込むだけで体力を使い果たした。

まだまだチューニングが必要だけど、指定ファイル・フォルダに対して一気に全自動補正も可能なので随分と後処理が楽になった。 全自動補正がしくじった画像でもワンクリックのアシストで補正が済むので楽ではある。

残念なのはコロナの影響で取材に行けなく、ダメ写真を量産できない事だ。


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