Custom Picture Style File for EOS

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自分好みの Picture Style を作っちゃおう
EOS-1D X EF400mm D2.8L IS II USM ISO:1600 F:2.8 Tv:1/1250s PS:MotorSportsV3
デジタルカメラで撮影した写真は人間が眼で観た印象と異なる事がある。 デジタルカメラを測定器の様に忠実な発色にしたら幻滅する仕上がりになるので、人間の見た目に近い色に仕上げている...多分。

でも、例えば赤に対する露出を上げて行くと、だんだん紫っぽくなりさらに上げるとピンクになり最後は白になる。 一方、人間の眼は着目点に露出を合わせるのでピンクじゃなく赤だと強く印象付けられる。 このため、画一的な露出で撮影される写真は印象色と異なる仕上がりになる事がある...多分。




Picture Style:MotorSports

Picture Style:MotorSports は高輝度の赤転びを防いで印象色っぽく仕上げている
EOS-1D Mark IV EF70-200mm F2.8L IS II USM ISO:125 F:3.2 Tv:1/400s PS:MotorSportsV3
こちらはPS:Standardの写真
色が転んで軽薄な仕上がりになるのが嫌で、出来るだけ印象色に近い仕上がりになる様な Picture Style を自作して使っていた。
上の写真は2011年のSuperGTで撮影した写真だけど、PictureStyle:Standardで現像した左の写真では、赤いブリジストン帽子がではアンバーに転んでいる。 自宅に帰ってから写真を眺めてみると、『あれぇ? この帽子は真っ赤だったハズだけど...』となってしまうのである。

そんなとき、F-1を撮影している某カメラマンが『フェーラーリの赤がそれっぽく仕上がらない』と嘆いていたので、某カメラマンにも私の「PictureStyle:MotorSports」を使って頂いている。


Picture Style:MotorSports は印象色に仕上げるといってもStandardに近い発色
EOS-1D X Mark II EF400mm F2.8 IS II USM ISO:160 F:8 Tv:1/200s PS:MotorSportsV4
印象色に近い発色といっても、ただ派手にすれば良い訳じゃない。 肌色は「Standard」と同等な発色にしないと「Vivid」みたいな妙な仕上がりになってしまう。
直射光が当たっていないシーンでは「Standard」と同等な仕上がりになる様に心がけた。


スナップ撮影で使った場合

Picture Style:MotorSport の肌色はStandardに近い発色にしてある
EOS-1D Mark IV EF24-105mm F4L IS USM ISO:400 F:8 Tv:1/320s PS:MotorSportsV3
スナップ写真を撮影して、『しまった! MotorSportsに設定したままだった!』って事にならない様に、肌色は落ち着いた発色にしている。 半面、赤い服は印象通りに深い赤みを残す様に仕上げています。
『赤すぎないか?』という意見もあるかも知れませんが、この子達の私の記憶色は『真っ赤なシャツだった』ので間違いではない。 また、赤いレーシングカーの色が軽薄な赤に写ることもないのである...軽薄な赤色フェラーリって嫌だよねぇ。

なお、PictureStyleを作る場合、欧米人の肌色は赤みがとても強くなる場合があるので注意が必要だ。 ちなみに上の写真は今と違ってデモや暴動が無い平和な時のパリで撮影したものだ。 


風景撮影で使った場合

Picture Style:MotorSports の仕上げはStandardに近い発色
EOS 60Da EF-S10-22mm F3.5-4.5 USM ISO:200 F:8 Tv:1/1250s PS:MotorSportsV3
風景写真にMotorSportsを使うとStandardよりちょっとだけ派手目な発色になります...っていうか、印象的に仕上げてます。 いわゆる「風景」モードとか「ビビッド」みたいに下品な発色じゃないので、やっちまった感は無いと思います。

3種類のPicture Styleを並べてみた
Picture StyleをLandscape/Standard/MoroSportsV3 の三種類で比較現像してみた。 三枚並べると違いが良くわかる。


屋内スポーツ撮影で使った場合

Picture Style:MotorSports は特に赤系の衣装を濃い目に仕上げている
EOS-1D X Mark II EF400mm F2.8L IS II USM ISO:3200 F:2.8 Tv:1/1250s PS:MotorSportsV4
綺麗な衣装が魅力的な屋内スポーツでは、撮影後に衣装の色が印象通りに写らないとがっかりする。 選手の肌色はそのままに、衣装や背景の企業ロゴなどが印象通りに仕上がるように心掛けた。

赤系の衣装でなければ発色はStandard並み...ほんの少しだけ濃いめ
EOS-1D X Mark II EF400mm F2.8L IS II USM ISO:3200 F:2.8 Tv:1/1250s PS:MotorSportsV4
StandardではCanonロゴが軽薄な赤になってしまうけど、本当はもっと上記の写真のハズだ。 Standardの写真と比べると判ると思うし、衣装の水色なども派手じゃないけど印象通りに再現する様にしたつもりだ。

高輝度のトーンを重視したFineSportsも用意した。 氷の描写に違いが出る。
また、高輝度が飛び気味になってしまうシーン用に高輝度側のトーンカーブをなだらかにした物も作ってある。 「FineSports」という名前にしたけど、僕自身はメリハリのある「MotorSports」の方が好きだ。


Custom Picture Style File 配布

キヤノンのカメラを使う機会が減っちゃったので、プロ写真家さんだけでなく一般の方々にも使って頂こうと思います。

旧タイプのカメラにインストールする場合は「MOTOR_SPORTS_V3.pf2」をお使いください。 もちろん新タイプのカメラでも使えます。

新タイプのカメラにインストールする場合は「MOTOR_SPORTS_V4.pf3」をお使いください。 新タイプのカメラで、高輝度の諧調を残したい場合は「FINE_SPORTS_V4.pf3」も選べます。

MOTOR_SPORTS_V3.pf2
MOTOR_SPORTS_V4.pf3
FINE_SPORTS_V4.pf3

なお、カメラにインストールしていなくても、DPP4でRAW現像するときにこのPictureStyleFileを適用する事も可能です。
カメラへのインストールは EOS Utility を使ってPCとカメラを接続してユーザー設定1~3に保存してください。

シャープネスの設定は各自のレンズの性能とか使用ISO感度などにもよるのでお好みで変更してください。


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